ホーム>実例紹介>石窯キットの実施例>失敗しないナポリピッツァ風の焼き方
 

失敗しないナポリピッツァ風の焼き方

■どういう所が難しいのか?
ピザ焼き ナポリピッツァ風ピザ窯を作ったからにはまず挑戦したいのがナポリピッツァです。
でもこれがなかなか難しいのです。知れば知るほど、こだわれば、どこまでも奥が深いものですね。私も何度か挑戦していますが、さすがにプロのようにはいきません。
難しいなと思う点を列挙します。

1.生地を下ごしらえすること。
2.うまく生地をのばすこと
3.できた生地をパーラにうまく移し載せること
4.パーラから滑らせて石窯の中に置くこと
5.ピッツァの裏を炉床でうまく焼くこと
6.石窯の火加減
7.コルニチョーネをふっくら適度に焦がした焼きあがりに仕上げること

ピッツァ焼き前のトッピング一1枚のピザを完成させるのに、ざっとこれだけの難関があると思いました。1.の下ごしらえに関してはグルテンがしっかり出るまでよく練り、発酵時間をきちんと取ることです。2.のうまく生地をのばすことに関してはやはり練習ということになります。そんな中でも 特に4番目以降の焼くところで失敗することが多く、石窯に入れる時に生地がパーラからうまく滑らず、具だけが窯の奥にすっ飛んでしまったり、炉床で直接焼こうとすると生地が炉床にへばりついてしまい、これを剥がそうとして生地に穴があいてしまったり、また、裏が真っ黒に焦げてしまったり・・・と、本当に難しいのです。ましてや1~2分でコルニチョーネをふっくら適度に焦がして、かつ、もちもちに焼きあげるというのは並大抵のことではない。と感じています。

■素人でもうまく焼く方法
しかし、 それならば素人でも失敗することなく、それなりの焼く方法は無いのだろうか?と、あれこれとやってみました。そして、たいていうまく焼ける独自の方法を編み出すことができました。その焼き方の方法とコツを紹介します。

シラスとモッツァレラチーズのピザまずトッピングの具材についてですが、具材に水分が多いと焼くときにピッツァが破れてしまうという失敗が多くなります。逆に水分が少ない具材の場合、無難に焼けます。その最もシンプルで効果的なのがチーズだけのピッツァです。(写真右)お好みでシラスやニンニク、下ごしらえした肉、ベーコンなど、あまり水分の多くない具材をこれに加えてもいいでしょう。
でも、やはりナポリピッツァと言えばマルゲリータを抜きにはできません。そして、マルゲリータはやはりトマトソースを使うことになります。この場合トマトソースを事前に煮込んで水分調整をしておくことがコツになります。

プレートごと焼いている様子さて、問題は焼く時です。先程お話した、パーラにピザを移す時や石窯の中に入れる時、なかなか思うように行かないことが多々あります。これに関しては次の方法をお勧めします。
まずは30センチ位のステンレスのプレート(お盆)を用意します。のばした生地をこのステンレスのプレート(お盆)に置き、具材のトッピング作業をします。そして、そのままプレートごと石窯に入れて焼いてしまう、という方法です。(右写真上)
ただ、いくつかのちょっとしたコツがあります。まずは、生地を準備する前にステンレスプレートに薄くオリーブオイルを塗りつけておくということです。そのうえでプレートにのばした生地を置いてトッピング作業に入ります。
炉床で裏面を焼くもうひとつは、石窯に入れて焼き始め、ある程度したらピッツァが固まってくるのでそのタイミングを見計らい、プレートからいったんピッツァをコテで剥がして、今度は炉床に直接置いて焼くということです。(右写真下)ピッツァの裏を炉床で焼くのです。時々めくって裏の焼け具合を確認し、ほど良い焦げがついていれば取り出して完成です。 この方法の焼き方をすれば、たいていは失敗せず、だいぶナポリピッツァに近づけると思います。
石窯の温度は理想は450℃ですが、少なくとも350℃以上がいいですね。焼きあがる時間は温度によって変わってきます。

■ナポリピッツァの生地の配合について
配合割合
 
小麦粉(強力粉):1.8㎏ 水:1ℓ 酵母:5g 塩:50g の割合です。
こね方
まず水に塩を全部溶かします。次に小麦粉を半分その塩水に入れてドロドロになるまで混合します。そこへ酵母を入れて混ぜます。続いて残りの小麦粉の3分の2ほど入れてまとめていきます。徐々に残りの小麦を足しながらボールの中で手のこぶしを押しこむようにして30分ほど練ります。ボールごとラップをして1時間ほど寝かせた後、1個が220~250グラムほどになるように分割します。ばん重に入れてさらに7時間(25℃)ほど寝かせます。焼く直前に整形しトッピングして焼きます。

石窯用珈琲焙煎機を使って焙煎をしてみよう